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kɯ̟ᵝzɨᵝɾe̞^崩れ

Year 2023
Date 2023年1月19日 – 2023年1月30日
Venue デカメロン
City Tokyo
Type curated
Role curator
Artists waxogawa, 太田遥月, 山田響己, 古川諒子, 橋爪志保
kɯ̟ᵝzɨᵝɾe̞^崩れ — cover

新宿歌舞伎町のデカメロンで開催したグループ展。「ヒト以外であったときの記憶」を軸に、顔貌性なしで他者に触れることや、ゾンビとして愛し愛されることを、サウンドインスタレーション・平面・パフォーマンス・映像・短歌を通じて問うた。

新宿区歌舞伎町のデカメロンにて開催したグループ展。会場は2F、入場料500円。火〜土曜16:00〜26:00、日曜16:00〜24:00、月曜18:00〜24:00と、ホワイトキューブ的な昼の展示空間ではなく、歌舞伎町の夜の営業時間に連動したかたちで開かれた。インストールには太田宗宏が参加した。

本展は「ヒト以外であったときの記憶」を中心に構成されたインスタレーションであり、サウンドインスタレーション、平面作品、パフォーマンス、短歌が織り交ぜられ、もはやヒトを対象としない原風景が現れることを目指した。焦点は、顔貌性なしで他者に触れることが可能か、ゾンビとして、あるいはゾンビになりゆく他者を抱きしめることが可能か、という問いにある。ここでいう「ゾンビ」は単なるホラー的存在ではなく、顔・秩序・主体・人間性から外れた、しかしなお触れられ、愛され、共生されうる存在の比喩として扱われている。展示は「ゾンビ・器官なき参加・愛の哲学」を軸に、崩れ去りながら「され損ない」続ける声の詩学を展開するものとして構想された。

古川諒子は《コロンブスの最初の秘書》《ぜいたくな生活と恐怖映画》を出品。英単語帳を切り刻み、生成された言葉をもとに制作された平面作品で、顔を失ったまま他者を愛せるか、という問いに接続される。

山田響己は《I claspt》を出品。チューイングガムの残滓、人間性の空虚な痕跡、ヴォイド・ヒューマン、ゾンビの身体の棺桶や運動といった語彙によって構成されたミクストメディア・インスタレーション。

waxogawaは《がやらはやらのやらにやら》を出品。シングルチャンネル映像をブラウン管テレビで上映する作品で、先天性重度難聴の子どもを持つ母親へのインタビューをもとに、30fpsで撮影した映像を機械的に60fpsへ補間し、その映像の歪みと言葉を後天的に獲得することの歪みを重ね合わせた。

太田遥月は《unprepared》を出品。フィールドレコーディングではなく、「手術中に聞き逃された音」や「ゾンビのための耳」をめぐるサウンドスカルプチュア。

橋爪志保は《万力》を出品。短歌連作10首をアクリル板に記したもので、人間以外であったときの記憶が、ゾンビに対して祈ることを教える、という位置づけで構成された。

キュレーター/出品者:waxogawa インストール:太田宗宏

本展は、2024年のbiscuit gallery Curator Projects Vol.2「帰路にまざまざと知る」に先立つ、waxogawaの初期キュレーションのひとつであり、難聴と言語への執着を、声・身体・他者・存在論・愛の問題へ拡張した展示として位置づけられる。

本展に寄せた文章